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外国人児童生徒への学習支援 【第5回】

外国人児童生徒への学習支援 【第5回】
昨日から本格的に夏休みが始まったこともあり、今回は外国籍の方々の参加はありませんでしたが、集まった日本人スタッフ5名で、第3回目の学習支援時に行なった話し合いを踏まえ、今回は寄付していただいた日本の絵本に、ローマ字のルビを振る活動を行ないました。
ローマ字でルビを振ることで、日本に来たばかりでひらがなの発音が分からない外国籍の保護者の方でも、絵本を子供に読み聞かせすることができるということで、今回はこの活動を行ないました。
絵本を寄付してくださった方々に心から感謝しています。今後も絵本の寄付を受け付けておりますので、よろしくお願いします。
日本に住む在留外国人の方々で、日本語で会話ができる方は大勢いらっしゃり、一見何も生活上で問題がないように思うことがあります。しかし、日本語を「聞く」「話す」と「読む」「書く」は全く違います。
日本人は比較的英語の「読む」「聞く」はでき、「話す」「書く」のハードルが高いので、「日本語を聞けて話せるのに、どうして読めないのだろう?」と、私も日本語支援に携わるようになる3年前まで不思議に思っていました。しかし、英語と日本語の大きな違いで、日本語を学ばれている外国人の方々が口をそろえて言われるのが「漢字の難しさ」です。
外国にある程度の期間住み、ネイティブの方々と定期的に会話をしたりする機会がある方は、日常会話は少しずつできるようになり、また日本語でいうと、最初に学習するひらがなやカタカナがわかれば話すことができます。
しかし、「読む」「書く」となると、一般的にほとんどの文書で漢字が使われているので、「市役所や学校からの文書の内容を理解することができず、そのままにしている。」というお話をよくお聞きします。3年前から携わっている響の日本語支援に、それらの文書を持ってこられる方々も多くいらっしゃいました。
また、前回の学習支援に来られていた在留外国人の保護者の方が、「日本人の子供たちは学校で日本語に触れることができ、また家庭でも親から宿題を教えてもらったり、絵本を読んでもらったりすることができます。しかし、私も妻も家庭にいる時は母国語で話すことになるので、子供は日本語に触れる機会が、日本人の子供たちと比べると少ないので、その点で日本語力に差が出てくることを少し心配しています。」と話されていました。
外国籍の保護者の方々が少しでもご家庭で日本語での読み聞かせができるように、今後は絵本にローマ字のルビを振るとともに、漢字が使われた絵本にもふりがなをつけたりする活動も取り組んでいきたいと、ルビを打ちながら思った学習支援でした。
次の教室は、8月15日土曜日の10:00〜12:00までです。

皆様のご参加、お待ちしております。
報告:井手昭博